エイの顔はどこ?泳ぎ方はどんな感じ?夜行性ってホント?
海の中を悠々と泳ぐエイの姿は、優雅で心惹かれるものですね。
水族館でも、子供たちに人気があるようです。
エイの顔はどこにあるか知っていますか?
顔のように見えるところは、正確には「顔の一部」なんです!
エイの優雅な泳ぎ方は、いわゆる魚の動きと違うようですが、どうなっているのでしょう?特徴的な泳ぐ姿からある動物に例えられているようですね…。
夜行性だと言われているのですが、夜に一体何をして過ごしているのか、ちょっと気になります。
エイについて、詳しくご紹介します。
エイの顔ってどこ?表と裏に!
エイの顔というと、体が平べったくて白い側(裏側)にある「笑っているみたい」な配置になっている穴だと思っている人も多いと思われます。
穴の形が、ちょうど目と鼻と口のように見えて、それがまた愛嬌のある笑顔のようです。
ところがこのエイの裏側にあるものは、実は…鼻の穴(鼻腔)と口なんですって!
それから、表側(盛り上がっていて黒い側)に目があります。
エイは口が体の下側にあるので、海底で口から呼吸しようとすると砂が口の中に入ってしまいます。
砂が入ってしまったら、困ってしまいますね。
でも心配いりませんよ!目の上部には、エイの仲間にある特徴的な「噴水孔(ふんすいこう)」というものがあって、海底に潜っていてもここから砂が入る恐れがなく水を吸って呼吸することができるんです。
噴水孔から水を吸って、ここから水を出すこともできるそうなので、海底にいる時もそうでない時もエイの呼吸は自由自在なのです。
大昔の魚のエラの骨が変化して現在の魚の顎が出来上がったということですが、その時にエラ穴が残って噴水孔になったと推測されています。
この噴水孔というものは、サメ・エイ・チョウザメだけに残っているものなのだそうです。
サメの場合は、海底で暮らしている種類以外は噴水孔が退化していて穴がふさがっていて呼吸するためには使われていません。
エイの体の構造って面白いですね。
エイの泳ぎ方はどんなもの?胸びれを動かす!
エイは体を波打つように泳ぎ、その姿は海の中なのに鳥のように空を羽ばたいているかのようで、多くの人の心を捉えて離しません。
「エイ 泳ぎ方」と検索すると、YouTubeで優雅に海や水族館の水槽で泳ぐ姿を見ることができますよ。
エイの体の左右に広がっている部分は、胸ビレの形が変わったものです。
羽ばたいているのではなく胸ビレを動かして泳いでいるのですね。
ところで、エイを漢字に当てると「海鷂魚(読み:エイ)」となります。
二文字のものを三文字で表すなんて?と不思議に思ってしまいますが、このように字だけで意味が伝わるようにしているものを「熟字訓」と呼ばれるそうです。
三文字の熟字訓の中の漢字で「鷂」という難しい字がありますが、これは「はしたか(または、はいたかと読みます)」といってタカ科の小型の鳥のことです。
翼を広げて空をゆったりと飛ぶタカと、ヒレをヒラヒラと動かしているエイの泳ぐ様子が似ている事から、海鷂魚という漢字で表すようになったといわれているそうですよ。
他にエイを漢字で表す字がいくつかあって、「鱏」「鱝」「鰩」という画数の多い珍しいものもご紹介しておきます。
エイは夜行性?昼間も動くけれど夜も活発!
日本各地の沿岸で見ることができるアカエイの行動を調べてみると、昼間にも動いているけれど、夜の方が活動的ということでした。
夜行性って昼に寝て夜に活動するという意味なので、ちょっと夜行性とは違うのかな?と思ってしまいますが、アカエイは夜行性と言われています。
では、アカエイはなぜ昼よりも夜に活動するのでしょうか?
それは、餌を捕るためです。
アカエイは、海底に沈んだ餌を死骸でもなんでも食べてしまうので「海の掃除屋」と呼ばれることがあるそうです。
海水でない場所にも行くことが可能なので、餌を求めて海に繋がっている川を遡る事もあるので、結構たくましいですね。
アカエイが昼間でも動いているというのは、釣り船などで釣り人が捨てた餌などを食べようとしている姿の目撃情報があるからだそうで、食べることに貪欲なのですね。
泳ぐ姿は優雅でも、食事に関してはかなり食いしん坊で「見かけによらず」ガツガツ行くようです。
夜に食べ物を食べようと活発に活動し、海底にいる食べ物を吸い込むようにしながら食べるそうです。
一見愛嬌があるように見える口の中は、やすりのような歯が生えていて、海底の砂に潜んでいる貝類も逃さずに貝殻を砕いて食べることができるようですよ。
「吸い込むように」食べる姿は、まるで掃除機のようですね!
まとめ
顔に見えるところは鼻と口で、エイの顔の正しい場所を知ることができましたね。
口が体の下側にあることによって、口から入る砂を防ぐために目の上に噴水孔があって、自在に呼吸できるというのは面白い構造です。
泳ぎ方は確かに空を飛んでいるかのようですが、その姿をタカの姿に例えて「海鷂魚」と書いて「エイ」と読むというのは、ちょっとお友達に教えてあげたら驚いてくれるかもしれませんね。
夜行性のエイは優雅な様子からは想像できないくらいに食いしん坊で、「海の掃除屋」と呼ばれるくらいに餌を食べるということもわかって、少しだけ親しみが持てました。