ミートショックの意味とは?その原因といつまでなのか解説!
みんな大好きなお肉!
あなたは牛肉派・豚肉派・それとも鶏肉派?
牛丼チェーン店も、牛丼の価格を上げたそうですねぇ。
近頃スーパーで肉売り場にいったら、安いはずの外国産肉の値段が高くなっているんですよ。
こんなに値段が上がったら、国産肉と変わらないなぁ…と思っていたら、この現象は日本だけでなく、他の国でも起こっています。
このような状態は実は今だけでなく、少し前にも起こっていたみたいなんです。
その状態とは?ミートショックです。
美味しいお肉がいつまでも高値だったら困ってしまいますね…。
ミートショックについて詳しくご紹介します。
ミートショックの意味って?日本だけの呼び方?
ミートショックは世界中に起こっていて、今深刻な問題として取り上げられています。
「ミートショック」という呼び方は、「オイルショック」のように「ショック」という言葉を「危機」という意味合いで使っていると考えられます。
ミートショックは、「食肉の供給が不足する事による価格の上昇によって、消費者に必要な肉が行き渡りにくくなっている」状態のことを指しています。
この言葉をを英語でそのまま書くと「meat shock」ですが、このまま検索しても、英語の記事には「meat shock」とは書かれていなくて、”High Meat Prices"(肉の高値)といった表現で扱われていました。
どうやら「meat shock」は日本で使われている呼び方で、英語圏では“ Meat Prices"または、”High Meat Prices"という見出しの記事が多く扱われているようです。
呼び方は違っても、食肉の供給に危機感を感じていることに変わりはなく、世界的に深刻な「肉不足」が続いていることには間違いありません。
でもどうしてこんな状態になってしまったのでしょうか?
ミートショックの原因とは?肉だけの問題ではない!
まず、豚肉の価格上昇から始まり、続いて牛肉、鶏肉の価格も上がってしまいました。
それには肉の輸出国の事情も色々あるんですよね。
オーストラリアでは干ばつなどのの影響で牛肉の生産量が減少しています。
アメリカでは食肉加工に携わる労働力の不足が問題になっていて、この業界は外国人労働者頼みだったのに、肝心の外国人労働者の入国が制限されてしまっていたのです。
やっと国内の労働者を雇用できたとしても、外国人労働者と比べて人件費が高くついてしまうことで肉の値段の上昇の原因になってしまったり、肉の生産量が伸び悩んでしまっているのです。
コンビニの唐揚げによく使われている鶏肉の食肉加工が盛んなタイでも、同じように外国人労働者が不足していたり、食肉加工の工場が閉鎖されてしまった事で、鶏肉の値段も上がっていったのです。
中国では、経済成長に伴う食生活の変化により、以前は食べなかった人も肉を食べるようになりました。
中国の人口は14億人となっていて、人口が多いと言われているインドの13億人よりも、さらに多いので、国民の大勢が食肉を必要としたらとんでもない量が必要となってしまいますね…。
中国国内でも生産量を増やそうとしてきましたが、消費量が25%増える状態に対して生産量が5.8%しか増加できていなくて、国内だけではまかなえないため、中国の肉の輸入が拡大しました。
世界的に供給量が減っているのに需要が増えてしまったら、価格も上昇してしまいますね!
他の原因として考えられるのは原油価格の高騰の影響で、代替燃料のバイオエタノールの需要が増えました。
このバイオエタノールは家畜の飼料であるとうもろこしなどの穀物から作られるので、需要の増えた穀物の値段が上昇します。
畜産(食肉などを生産する産業)には、餌(穀物)のコストが5〜6割を占めてしまうので、それに伴って値段の上がった飼料を食べる家畜の肉の値段も上がってしまうのです。
ミートショックはいつまで?長期化するかも
ミートショックといえば、以前2014年に牛丼の材料になるショートプレート(バラ肉)の値段が1キログラム当たり1000円台の高値になってしまった事がありました。
その頃は、その高値が4ヶ月ほど続いた後に解消したようでした。
今回のミートショックはすでに半年以上続いていて、さらに半年程度長引いてしまうという予測がされています。
輸入肉の価格上昇のために国産肉の購入に変えた消費者が増えることによって、国産肉の価格も上昇すると予測されています。
買い物に行っても、飲食店に行っても、今までのようにお肉を思う存分食べられなくなってしまうのでしょうか?
人気の牛バラ肉は、冷蔵品が品薄になってしまってスーパーでは冷凍での提供に変更している所もあるようです。
少しでも価格を抑えるために店側がお肉のトレーを安いものに変えたり、採算が取れないのに値段を上げないで販売しているという涙ぐましい努力をしているお店もあるんです。
また、焼肉店の中には、従来のアメリカ産が高値なら、他の外国産肉で価格の安く品質の良いものを提供しようと、東ヨーロッパや南米からの牛肉を仕入れることにしたという所もあるようです。
もしかしたら、メジャーな産地のお肉はミートショックの影響で高いままでも、提供するスーパーや飲食店の企業努力のおかげで「安くて、美味しい」は守られるかもしれません。
まとめ
牛丼だけでなく、コンビニの唐揚げにもミートショックの影響があるのなら、結構多くの人が困ってしまうのではないでしょうか。
ミートショックは、原因をたどって行くとこれからも長く続いてしまうかもしれない恐れがあるので、心配ではありますね。
お肉が「安くて、美味しい」のは、生産者や提供する販売店の努力のおかげでもあるのです。
少しでも肉の価格が元通りになることを願いたいですね!