パンダの数え方は?どこに住んでるの?ずっと食べてる?
動物園で眺めるパンダ(ジャイアントパンダ)はいつも動作がゆるゆるとしていて、まさに「癒し系」ですよね〜。
ところで、パンダの数え方って「匹」「頭」どっちだと思いますか?
パンダが中国に住んでるという事はわかるのですが、どんな場所に住んでいるのか、知りたいですね!
パンダはとても長い時間をかけて食事をするのですが、それにはパンダの食生活や、体に秘密があるんですよ。
パンダは竹や笹を食べているのですが、これが大好物というわけではないそうなんです。
これは一体どういうことなのでしょうか?パンダについて詳しくご紹介します。
パンダの数え方って「匹」「頭」どっち?TV各社合わせていた!
パンダは一体どんな数え方をするのでしょうか?
改めて考えてみると「匹」と「頭」で、どっちで呼んでも同じじゃない?と迷ってしまいます…。
一般的な動物の数え方は「匹」で、人間よりも大きなサイズの動物の場合は「頭」です。
パンダ誕生の際に報じられた言葉をたどってみると、「頭」を使っている事に気づきます。
ニュースを放送したTV各社でもさまざまな基準があって、抱えられるサイズの動物は「匹」、抱えられないサイズの動物は「頭」と決めている所もありました。
でもTV各社揃えてパンダの数を数えるときに「頭」だったのはなぜなのでしょうか?
まず1つ目は、動物園の発表が「頭」であったからそれにならって報じたからです。
動物園など公の所からの発表では、動物の数え方が大きさに関わらず「頭」で数える事が多いのだそうです。
2つ目には、パンダの成長はとても早いので、誕生当時は100g台で余裕で抱えられる小さなサイズで「匹」と数えられたとしても、あっという間に抱えられる限界である10kg位に大きくなってしまうので、数え方を変えるきっかけを逃してしまう恐れもあるために、はじめから「頭」と数えたという事なのだそうです。
パンダはどこに住んでるの?高い山に!
野生のパンダは、チベット高原の東端、中華人民共和国の西部にある四川(しせん)省・陝西(せんせい)省・甘粛(かんしゅく)省にある温帯山地林に住んでいます。
そこにはパンダの食べ物となる竹が沢山生えている大きな竹林があります。
この山岳地帯は標高がとても高くて、1300〜3500mなんです。
日本でこの程度の標高の場所といえば、熊本県の阿蘇山や、神奈川県の箱根山、宮城県の蔵王山、北海道の大雪山、長野県の駒ヶ岳、長野県の槍ヶ岳など、有名な所だけでも沢山あるのですが、どの山も厳しい自然と隣り合わせであるイメージがありますよね。
パンダは調査の結果約300万年ほど前から生息していて、その化石が発掘されたのは標高500〜700mの場所にもあったということで、今よりも生息地帯が広かったようです。
現在はこんなにも標高が高い場所にパンダが住んでいるのは、天敵対策や、餌の確保のためだと考えられています。
今、パンダが生息しているのは四川省と甘粛省の岷山、陝西省の秦岭山です。
岷山にいるパンダの数は中国全土のパンダの4割超で国内では一番生息数が多い場所で す。
岷山・秦岭山どちらの生息域の中にも自然保護区があり、パンダの生育環境が整えられて いて、種の保全が図られています。
日本では野生のパンダは生息していませんが、動物園でパンダを見ることができますね。
東京都の上野動物園、兵庫県の王子動物園、和歌山県のアドベンチャーワールドです。
パンダはずっと食べてるの?消化しにくいから!
パンダは1日に20kg位もの笹や竹を10時間くらいかけてずっと食べ続けているんです。
パンダの食べている姿をチェックしてみると、立ったり座ったりというよりは、ダラーンと寝そべっている事が多いのですが、長時間食事をするんだったらそんな格好になってしまっても仕方がありませんよね。
それに、パンダは初めから竹や笹が大好きで食べているわけではないんですよ。
パンダはかつては肉食だったけれども、氷河期に餌だった動物が途絶えてしまったから、飢えをしのぐために竹を食べるようになったそうなのです。
もともと竹を食べる草食動物だったならば繊維質を消化するために腸が長いのですが、肉食動物の熊の仲間でもあるパンダにはそのような特徴がありません。
だから、繊維質の食べ物を消化するにはあまり向いていない体の構造をしていて、消化しにくいから竹や笹を大量に食べることで体を維持しているのです。
また、植物繊維を消化するための酵素に関係する遺伝子も持っていない事がわかっています。
ではどうやって、硬い繊維質の竹や笹を消化しているのでしょうか?
それにはパンダの腸内にある細菌の働きが関係しているようです。
北京の中国科学院動物研究所の魏輔文(Wei Fuwen)氏がパンダの糞を分析した結果、草食動物の腸内にあるものと似た細菌が存在することを突き止めたのです。
肉食動物の体を持ちながらも、特殊な腸内環境によって草食でも生きられるパンダは、見た目だけでなく、食生活も珍しい生き物なのです。
まとめ
パンダの動きは緩やかで、ずっと眺めていたくなってしまいます。
いつも癒しを与えてくれるパンダは、元から竹や笹ばかりを食べていたのではなく、実は肉食だったというのがとても驚きました。
今でも肉を与えれば拒むことなく食べるのですが、それほど必要ともしていないようです。
我々人間だと、普段から野菜も肉も食べているから、しばらく肉を食べていなかったら欲しくなってガツガツ食べてしまいそうなものですが、今ではパンダはすっかり竹と笹だけで生きていけるのですね。