顔認識技術の仕組みとは?メリットと問題点も調べてみた!
今、CMなどで見かける顔認証のカメラ。
自分の姿が映るのが少し照れますね…。
スマートフォンも顔認証機能付きのタイプがどんどん出てきているので、使用している人もいる事でしょう。
この顔認証技術ってどんな仕組みなのか知っていますか?
顔認識する事によって他の認証技術だとできなかった非接触での認証ができるというのは画期的ですが、何か問題点はあるのでしょうか。
顔認識技術について詳しくご紹介します。
顔認識技術の仕組みって何?立体で認識する事もできる!
スマートフォンやタブレットにも顔認証技術が使われていますが、デジタルな機械がどうやって生身の人間の顔を認識できるのでしょうか?
顔認識技術はあらかじめ登録した顔のパーツ(目・鼻・口)の場所や顔の輪郭、顔領域のポジションや大小を読み取ってデータを取り、顔認証をするたびにデータを比べる事によって成立しています。
認証方式には2通りあって、「2D顔認証システム(ビジュアル方式)」と「3D顔認証システム(IR方式)」があります。
2D顔認証システムでは、画像から顔のパーツを判別後、あらかじめ登録されている人物データと比較して画像の顔が誰なのか識別できます。
対応端末の種類が多いという点で、気軽に顔認証技術を使うことができますね。
3D顔認証システムは、2D顔認証システムの仕組みに加えて赤外線センサーを使用し、立体として捉えることができ、2Dよりも精度が上がります。
赤外線認証対応端末だけしか使えないので、2D顔認証システムよりは導入する時のハードルが上がります。
それでも、人物の顔を立体として捉えるから平面である写真の顔では認証不可能で、2D顔認証システムですり抜けることのできた顔写真でのなりすましを防ぐことができます。
2Dの場合、太陽や照明の光が顔に当たっている向きによっては認証の精度が下がってしまったり、髪型と化粧が違うと正しく認識できない事がありますが、3Dでは、赤外線を使っての認証なので、その点では周りの明るさや、化粧などの装いに左右されずに高い精度で認識する事ができます。
顔認識技術にメリットはあるの?外部からの侵入防止だけじゃない!
人それぞれ顔の造作は様々なので他人には真似できないという点から、なりすましでの不正も少なく、パスワードの生成や認証カードは不要になります。
不要ということは認証に必要な物を紛失してしまうとか、盗まれるという問題を避けることができますね。
顔認証は指紋認証などのように情報読み取りに特殊な機械が不要で、顔がうつすことのできるWebカメラと保存用のサーバーがあればすぐに利用する事が可能です。
認証するために指など体の一部を読み取り機械などに接触する事なく、カメラに顔を向けるだけで非接触で顔認識ができるという点では、不特定多数にも衛生的に対応できます。
認証システムが作動した時に記録が残るのでデータとして人の出入りを知ることができ、会社のようなセキュリティーが必要な場所で外からの侵入者対策や内部の不正をモニターすることができます。
例えば、特に問題がなさそうに見える、社員だけが入室した部屋でトラブルが起こった場合、部屋の入退室のデータを確認すれば誰が不正に関わったのかという事を早く知る事ができるので会社の不利益を最小限にする事ができるのです。
顔認識技術には問題点がある?ない?
とても便利な顔認識技術ですが、問題点はあるのでしょうか?
人間の顔は、一人ひとり違う事から、顔認証システムはセキュリティレベルが高いものですが、それは裏返すと、人物が容易に特定されてしまうという事でもあります。
顔認証システムを正しく取り扱っている場合には問題はありませんが、もしもその画像や映像が外部に制限なく流出してしまった時、それは個人のプライバシーを侵害してしまう恐れがあるのです。
つまり、顔そのものが映っている事によって、映っている人が意図せずに他人に行動を知られてしまうといった問題が出てきてしまいます。
そういった問題を防ぐために、顔認証システムの使用に個人の同意が必要になってきます。
また、パソコンでの会議での顔認証では、顔認証システムを使って顔を登録した人以外は、画面に映った情報を見ることができないように加工できるソフトを導入する必要があるのです。
また、学習された高度な人工知能を使用し、認証技術の精度が上がったと言われていても、実際に運用したらスムーズにいかなくて思った以上に認証に人の手や時間をかけてしまう事もあるので、事前に顔認証システムの運用をテストする事が必要です。
さらにセキュリティを固くしようとする場合は、顔認証技術も使った上でIDなどを提示し別の認証方法と合わせるというやり方もあります。
どんなに顔認識技術が優秀な認証技術だったとしても、完璧ではないので問題が起こる前に対策が必要となってくるのですね。
まとめ
大切な財産や情報を守ろうと、さまざまな技術が発展していますが、この顔認証技術は、画面に写るだけで誰だかわかってしまうという画期的な方法ということがよくわかりましたね。
「見える」ということは安心でもあり、同時にプライバシー問題にも関わってくるので、取り扱いにはこれからも注意が必要です。
これからも顔認証技術が発展していくと思われますが、さらに精度がアップした上で、使用する人に優しいシステムになっていくように願っています!